早期リタイア(FIRE:Financial Independence, Retire Early)を実施するには、入念な準備が必要です。この記事では、早期リタイアの準備から退職後の生活まで、時系列に沿って押さえておくべきポイントをまとめました。
【準備期間】退職の1〜2年前
必要資金の算出
まず最も重要なのは、リタイア後の生活に必要な資金の計算です。一般的な目安として、年間生活費の25倍の資産があれば、4%ルール(年間4%ずつ取り崩す)で資産を維持しながら生活できるとされています。
例えば、年間300万円で生活する場合、7,500万円の資産が必要という計算になります。ただし、これはあくまで目安であり、個人の状況やリスク許容度によって調整が必要です。
本当に退職しても資産寿命に問題ないかをライフプランソフトなどを使って一度シミュレーションをすることをお勧めします。無料でもよいソフトがあるのでぜひ以下記事を参考にしてください。
生活コストの徹底的な見直し
早期リタイア前に、固定費を徹底的に見直しましょう。
- 住居費(賃貸の場合は引越しも検討)
- 通信費(携帯電話、インターネット)
- 保険料(生命保険、医療保険)
- サブスクリプションサービス
毎月の支出を削減できれば、必要資産額も大幅に減らせます。
家族との話し合い
家族がいる場合、この段階で早期リタイアについて十分に話し合い、理解と協力を得ておくことが不可欠です。特に金銭面や生活スタイルの変化については意見を交換した方がよさそうです。
私の場合は、早期リタイヤは何とか了承を得ましたが、資産をどのように運用するかについての話し合いはうまくいかなかったかもしれません。
【準備期間】退職の3ヶ月〜1年前
退職日の決定
早期退職のスケジュールを決める際、最も注意してほしいのが「退職日」と「最終出社日」の設定です。私はここの詰めが甘かったせいで、本来もらえるはずだった約120万円(ボーナス+有給買取相当)をドブに捨ててしまいました。
「円満退社したいから」といって、安易に会社側の都合に合わせてはいけません。
これから退職届を書く方は、私の失敗を反面教師にして、必ず「ボーナス支給要件」と「有給消化スケジュール」を確認してください。
「信用力」の現金化(契約・審査)
サラリーマンという信用力があるうちに、以下のことを実行しておくことをお勧めします。
- クレジットカードの作成・見直し
年会費無料、高還元率、旅行保険付帯のカードを作成。退職後は審査が激変するため、今のうちに枠を確保します。 - 住宅ローン・不動産投資・借り換え
リフォームローンや投資用融資も含め、銀行審査が必要なものは全て現役中に実行します。 - 賃貸契約
引越し予定があるなら、退職日より前に入居審査と契約を済ませるのが鉄則です(無職での契約はハードルが高いため)。
以下の記事も参考にしてください。
体のメンテナンス
人間ドックなど、会社の補助や健保組合の特典があるうちに徹底的に検査・治療します。退職後も健康保険を任意継続にしておけば会社員時代と同等のサービスを受けられることが多いですが、手月が面倒になりがちです。
リタイア生活の予行演習
「〇〇社の〇〇さん」ではない、肩書のない自分としての人間関係や居場所を作っておきます。可能であれば、有給休暇を活用して長期休暇を取り、リタイア生活を疑似体験してみることをおすすめします。自分に合っているか確認する良い機会になります。
私は、体調を崩してちょっと長めの休暇を取ったことがありますが、今考えればいい予行演習になったと思います。
資産配分の見直し
リタイア前は資産を増やすために、株式100%投資などの攻めの投資をする方も多いと思いますが、リタイア後は給与収入がなくなるため、リスクとリターンのバランスを考慮した資産配分の見直しが重要です。
個人的には、株価暴落の時に精神的に耐えられないような状態は陥らないように以下のような投資戦略をお勧めします。
【退職直前】退職の1〜3ヶ月前
退職金の受け取り方の検討
退職金の金額を確認し、受け取り方法を慎重に決定します。主な選択肢は以下の3つです。
- 一時金として受け取る場合
- 年金として受け取る場合
- 一時金と年金の併用
受け取り方を間違えると税金が大きくかかり損をしてしまいます。長期間会社に勤めていた場合は、一時金で受け取るのが正解の可能性が高いですが、退職金の総支給額を試算しどのくらい税金がかかるのかを確認する必要があります。社会保険料を考慮)


健康保険の選択肢検討
退職後の健康保険について、以下の選択肢から最適なものを選びます。
- 国民健康保険への加入:前年所得で計算。扶養家族が多いと人数分かかるため高額になりがち
- 任意継続被保険者制度:在職時の標準報酬月額に基づく(上限あり)。高所得者は国保より安い傾向
- 家族の扶養に入る:配偶者や親の扶養に入れる場合は保険料負担なし
各選択肢の保険料を事前に確認し、比較検討が必要です。
配偶者が働いており扶養に入ることができるのであれば、それが正解だと思います。配偶者も働いていない場合は、国民健康保険か任意継続のどちらかになりますが、ある程度の給与をもらっている方は任意継続を選択する方が安くなる場合が高そうです。
保険の見直し
会社の福利厚生としてのグループ保険(団体保険)は、退職後に継続できないものもあります。私の場合も、OB会として継続可能のもとの不可のものがありました。 無保険の期間が発生しないように引き続き加入したいと考えているものは、民間の保険の検討を進める必要があります。
また、ライフステージも変わるため、必要な保険の見直しもこのタイミングで行うのがいいと思います。
【退職時】退職日
会社からの必要書類の受領
退職時に必ず受け取るべき書類を確認します。
- 離職票(失業保険の手続きに必要)
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳(会社が保管している場合)
- 源泉徴収票(確定申告に必要)
- 健康保険資格喪失証明書
後から郵送される場合が多いですので、「どの書類がいつ頃届くのか」「何かあった場合の連絡先」を確認することをお勧めします。
【退職後】退職後の手続き関係
健康保険の切り替え手続き
選択した健康保険への加入手続きを行います。
- 国民健康保険:市区町村の窓口で手続き
- 任意継続:退職後20日以内に健康保険組合へ申請
- 家族の扶養:配偶者の勤務先へ申請
必要書類:離職票、健康保険資格喪失証明書、身分証明書など
年金の切り替え手続き
市区町村の年金窓口で、厚生年金から国民年金への切り替え手続きを行います。また、国民年金保険料の免除など制度の利用した方がお得なのかの検討も必要かと思います。
手続きについて
保険料の免除について
iDeCoの手続き
企業型DCからiDeCoへの移管手続きを忘れずに行います(6か月以内に手続気を行わないと、大きく損をします。
参考


失業保険の手続き(希望する場合)
自己都合退職の場合でも、一定の条件を満たせば失業保険を受給できます。ハローワークでの手続きが必要で、給付制限期間後に受給が開始されます。ただし、受給期間中は求職活動が必要となります。
ようやく、離職票が会社から届いたので、今後の記事のネタとして書く予定です。
【退職後】退職翌年
確定申告
退職後、再就職しない場合は翌年に確定申告が必要です。年末調整を受けていない場合、還付金が受け取れる可能性がありそうです。
住民税の支払い開始
前年の所得に基づく住民税の支払いが始まります。退職した年の翌年は、在職中の高い所得に基づく税額になるため、資金を準備しておく必要があります。
【継続的に】リタイア後の生活維持
収入源の確保計画実行
パートタイムや副業、投資収入など複数の収入源を確保する計画があれば実行に移す。
個人的には、まだ実行はしてませんが、ブログで少しでも収益が出したいところです。
資産状況の定期的な確認
少なくとも1年に1回は、資産状況と支出を確認し、当初の計画通りに進んでいるか確認します。必要に応じて、資産配分や支出の調整を行う。
メンタルと生活リズムの維持
- 「きょういく・きょうよう」の確保:
健康寿命を延ばす合言葉のようですが。「今日、行くところ」と「今日、用事があること」。これがないと急速に老け込むとのこと。 - 社会的アイデンティティの再定義
「何をしている人ですか?」と聞かれた時の回答を用意しておくと楽です(例:「個人投資家です」「フリーランスです」)。 - 健康管理:
会社の強制力がなくなるため、自分で予約して毎年健康診断を受ける。
















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