個人向け国債2%超え!銀行預金より得な理由と50代FIRE民の債券戦略

国債2%超え!預金との手取り格差 金融商品

 著者:モンチ(投資歴25年・運用資産2億円/インデックス×社債で完全FIRE)

最近のニュースで「金利が上がっている」という話題をよく耳にしますよね。

とはいえ、「投資は元本割れが怖いし、とりあえずメガバンクの普通預金に現金を預けっぱなしにしている……」という方も多いのではないでしょうか? 大切な老後資金や生活防衛資金ですから、安全第一に考えたいというお気持ち、とてもよく分かります。

53歳で28年勤めた会社を退職し、完全FIREを達成した私は、現在資産のうち、約4割を債券という「守りの資産」で運用しています。

結論から申し上げますと、固定5年の個人向け国債の金利が2%を超えた今、当面使う予定のない現金をメガバンクの普通預金に眠らせておくのは、非常にもったいないと言えます。むしろ、今は資金を移す絶好のチャンスが到来していると考えています。

この記事では、銀行預金と個人向け国債の「手取り額の差」を具体的なシミュレーションで比較し、50代FIRE民がなぜ国債を選ぶのか、その仕組みを分かりやすく解説します。

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【2026年最新】個人向け国債の金利推移と歴史的な上昇トレンド

長引いた超低金利時代が終わりを告げ、いよいよ「無リスクで年2%」のリターンが得られる歴史的な転換点がやってきました。

まずは、最新(令和8年8月募集)の個人向け国債の金利条件を見てみましょう。

個人向け国債 固定5年 第185回 金利表 令和8年8月
出典:財務省 個人向け国債

なんと、第185回「固定5年」の利率が年2.06%(税引前)という驚きの水準に到達しました。

投資をしていない方からすれば「たかが2%でしょ?」と思われるかもしれません。しかし、元本が保証された無リスク資産において、この上昇スピードはまさに異常事態です。

昨年(2025年)の8月時点では、同じ固定5年でも金利は0.97%でした。それがたった1年で倍以上に劇的に上昇しているのです。

個人向け国債 固定5年 利回り推移グラフ
個人向け国債 固定5年 利回り推移グラフ

日本国債5年の利回りは、長らく0%近辺、時にはマイナス圏をさまよっていました。それが2022年頃から徐々に上昇を始め、ここ1〜2年で一気に角度を強めています。5年債券の利回りを見ると、本当に右肩上がりです。低金利政策が長らく続いてきた日本としては、投資家にとって見逃せない大きな変化です。

私自身、長年投資を続けていますが、数年前までは個人向け国債の金利といえば「最低保証の0.05%」にベッタリ張り付いている時代が長く続いていました。当時は「単なる金庫代わり」と揶揄されていた商品が、今や立派な運用先として化けたわけです。あの冬の時代を知っている身からすると、現在の金利水準には「ありがたみ」と同時に、投資家としての静かな興奮を感じずにはいられません。

 個人向け国債と銀行預金はどっちがいい?比較してわかる3つのメリット

金利が上がっているなら、銀行の預金金利も上がっているからそのままでもいいのでは?と思う方もいらっしゃるでしょう。

しかし、私は「銀行預金に置いておくよりはるかに有利である」と断言します。それどころか、「1年経過すれば元本割れなしで中途換金が可能であり、万が一の銀行破綻リスクにも備えられる」という、個人向け国債ならではの最強のメリットがあるからです。

ここでは、メガバンクに現金を放置する理由がなくなる「3つの理由」を解説します。

① 利回りの違いは歴然!1,000万円預けた場合の手取りシミュレーション

メガバンクの普通預金金利も引き上げられましたが、現在は0.4%程度です。一方の個人向け国債(固定5年)は2.06%です。

投資で最も重要なのは「表面上の金利」ではなく、「税金(20.315%)を引かれた後のリアルな手取り額」です。仮に退職金などの1,000万円を1年間預けた場合の、税引き後の手取り額をシミュレーションしてみましょう。

  • メガバンクの普通預金(0.4%)の場合 1,000万円 × 0.4% = 40,000円 税引後(約20%控除)= 約31,874円
  • 個人向け国債・固定5年(2.06%)の場合 1,000万円 × 2.06% = 206,000円 税引後(約20%控除)= 約164,151円

その差はなんと、年間で約13.2万円にもなります。

銀行から国債にお金を移すというたった一つの手間で、夫婦でちょっと豪華な温泉旅行に行けるレベルのお金が毎年自動的に生み出されるわけです。これを使わない手はありません。

なお、今回は分かりやすく「固定5年」でシミュレーションしましたが、将来的な金利上昇に追随できる「変動10年」を選ぶのも、インフレ対策として非常に有効な選択肢です。(私は金利動向を見ながら両方を組み合わせて購入する『債券ラダー戦略』をとっています)

② 1年経過で元本割れなしの中途換金(途中解約)が可能

「でも、国債って5年も資金が縛られるんでしょ?急にお金が必要になったらどうするの?」

という声が聞こえてきそうです。

実は個人向け国債には、投資家を守る「中途換金の特例ルール」があります。発行から1年が経過すれば、いつでも国に買い取ってもらう(途中解約する)ことが可能です。

解約時には「直近2回分(約1年分)の利子相当額×0.79685」がペナルティとして差し引かれますが、これはあくまで「これまで貰った利息を返す」だけです。預けた元本に食い込む(元本割れする)ことは絶対にありません。

この中途換金ルールについては、以前こちらの記事でも詳しく解説しています。

生活防衛資金(すぐに使う現金)さえしっかり確保しておけば、その先のお金を個人向け国債に回しても、「急に現金が必要になったらどうしよう」という不安はほとんど気にならなくなります。

③ 銀行破綻リスクを回避!ペイオフ(1,000万円の壁)対策に最適

そして、50代以上の方にとって見逃せないのが「ペイオフ対策」です。

ペイオフとは、万が一銀行が破綻した場合、預金者1人当たり「元本1,000万円までとその利息」しか保護されない制度のことです。退職金などで1,000万円を超えるまとまった一時金が入った場合、銀行預金のままでは、複数の銀行に口座を分けて管理する手間が発生します。

しかし、個人向け国債の発行元は「日本国」です。銀行の経営状況に左右されず、国が元本を全額保証してくれるため、青天井で安全に資産を保管できる最強の金庫となります。

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50代FIRE民の実践:過去記事から紐解く債券戦略

ここまで個人向け国債のメリットをお伝えしてきましたが、私自身は資産をどのように運用しているのか。

基本は「3つのバケツ戦略(短期=現金、中期=債券、長期=株式)」に基づき、今回の2%超えという状況下でも、基本となる「守りの戦略」を変えることはありません。

私は、年金受給が始まる70歳までの「17年分の生活費」を、社債や国債などの債券であらかじめ確保しています。

株式運用において一番怖いのは、取り崩し開始直後に大暴落が起きて資産が枯渇してしまう「シーケンスリスク」です。しかし、17年分の安全資産が確保されていれば、株式市場がどれだけ暴落しようが焦って株を売る必要がなく、精神的なゆとりを持って運用を続けることができます。

FIREにおける世代別の国債の役割の違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

また、「今後もっと金利が上がるかもしれないから、今は買うのを待つべきでは?」と思う方もいるでしょう。そんな時に有効なのが、時期をずらして少しずつ購入する「債券ラダー戦略」です。

年齢ごとの債券比率(100-年齢の法則)と守りの重要性については、こちらをご覧ください。

まとめ

今回は、金利が2%を超えた個人向け国債の魅力と、銀行預金に対する圧倒的な優位性について解説しました。要点をまとめます。

  • 固定5年の個人向け国債が、ついに年2.06%(税引前)に到達した。
  • メガバンクの普通預金(0.4%)と比べ、税引後の手取りで年間約13万円もの差が生まれる。
  • 1年経過すれば元本割れなしで途中解約でき、ペイオフの上限もない。
  • 50代以降は、こうした「守りの資産」を厚くしていくことが安心につながる。

投資の基本は、無理をせず「守り」を固めることです。特に私たち50代は、大勝ちすることよりも「減らさないこと」が何より重要です。

まずは少額からでも構いません。「当面使わない銀行に眠っている現金」があるなら、その一部を個人向け国債に移すという一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

PS
個人向け国債には「固定5年」と、金利上昇に追随できる「変動10年」がありますが、皆さんなら今、どちらを選びますか? 「今の2%の金利を固定で確保したい!」「いやいや、もっと金利は上がるはずだから変動一択!」など、皆さんの戦略をぜひコメント欄で聞かせてください!


※本記事は特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任においてお願いいたします。

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