著者:モンチ(投資歴25年・運用資産2億円/インデックス×社債で完全FIRE)
9月2日には1ドル160円を超えていたのに、たった数日で一気に153円台まで急激な円高が進みました。証券口座のサイトを開くたびに、S&P500やオルカンの評価額がどんどん減っていて、「生きた心地がしない」「今すぐ売った方がいいの?」と不安で押しつぶされそうになっている方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、この相場で私たちがやるべきことは、「何もしない(忘れる)こと」 です。今回は、投資歴25年、幾度もの暴落や為替の乱高下を乗り越えて2025年11月に完全FIREを達成した「守りの投資家」の視点から、なぜ評価額が減っているのかを冷静に理解し、心穏やかに投資を続けるための処方箋をお届けします。
新NISA民必見!円高でオルカンやS&P500の評価額が減る理由
まず整理しておきたいのは、オルカンやS&P500の株価そのものが暴落しているわけではない、という点です。これらのファンドの中身は米ドルなどの外貨建て資産。1ドル160円の時と150円台の時とでは、同じドル建て評価額でも円換算した金額は大きく変わってきます。
つまり、今回の評価額の減少は「投資先を間違えた」わけでも「暴落」でもなく、単なる為替の計算上の話にすぎません。急激な円高が来れば、円安時に膨らんだ含み益が一瞬で吹き飛ぶのは当然のメカニズムなのです。
正直に言うと、ここ数年の円安局面で評価額が膨らんで喜んでいた方も多いと思いますが、あれは株式相場の実力を伴わない、いわば下駄を履かされていた状態でした。円安時の評価額は幻だったと割り切るぐらいの気持ちでいた方が、精神衛生上はよほど健全です。
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円安による外貨資産の評価益は、見方によっては『見せかけの資産増』という側面もあります。このあたりの詳しい考え方については、以下の記事でも解説していますので、参考にしてみてください。
投資歴25年の結論。急激な為替変動時は「口座を見ない」が最強
実は昨晩、オンラインコミュニティのメンバーと飲み会を開いた際にも、当然のようにこの急激な円高が話題に上りました。
そこでみんなが口を揃えて言っていたのが、「しばらく、精神衛生的に口座の残高見ないことにするわ(笑)」という言葉でした。
結局のところ、長年投資を続けてきた仲間たちが出した結論は『忘れること』なんですよね。
毎日残高とにらめっこしてストレスを溜め込んでも、運用成績が1円でも良くなるわけではありません。「気になってしまうなら、物理的に見えなくする」。アプリをスマホの奥底のフォルダに隠すのも立派な投資戦略の一つです。
相場が荒れている時、私たちのような長期投資家が取るべき最強の対策は『Buy & Forget(買って忘れる)』です。詳しくは以下の記事でも触れています。
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円高・株安の相場で絶対にやってはいけない2つのNG行動
「見ない・忘れる」が正解だとお伝えしましたが、絶対にやってはいけないNG行動についても触れておきます。 それは、不安に駆られての「狼狽売り」と、底値を狙った「慌てての一括投資」です。
私自身も、投資を始めたばかりの頃は、毎日ニュースに張り付き、一喜一憂して精神をすり減らした経験があります。あの時、不安に負けて売ってしまった資産は、その後の回復相場の恩恵を受けることができませんでした。
逆に「今が底値だ!一気に買うチャンスだ!」と、手元の現金を全額投入するのも非常に危険です。153円が底だと思っても、1か月後には140円台に突入するかもしれません。為替のタイミングを狙った売買はプロでも困難です。
私たちがやるべきことは、積立設定を一切いじらず、これまで通り淡々とドルコスト平均法で購入し続けること。これが長期投資の揺るぎない正解だと思います。
暴落に怯えない心を作る!FIRE達成者の「3つのバケツ戦略」
先ほど、偉そうに「口座は見ない・忘れるのが正解」と語った私ですが……正直に白状します。気になって自分の口座、しっかり見ちゃってました(笑)。
参考までに、今回のリアルな減少額を公開します。
- 9月1日時点の総資産:234,682,780円
- 本日確認した総資産:232,507,572円
- 差額:約210万円のマイナス
たった数日で200万円以上が吹き飛んだ計算になります。ですが、実は私自身は全く焦っていません。なぜなら、総資産全体から見ればわずか1%程度の傷に過ぎないからです。
なぜ、これだけの急激な円高でも私のダメージは少なかったのか?
それは、私の資産構成において、近日中に使う「短期バケツ」と、数年以内に使う「中期バケツ」をすべて【日本円(現金や個人向け国債など)】で固めており、為替の影響を受ける海外資産は「長期バケツ」にしか入れていないからです。
安心して放置するための「守りの盾(現金・国債)」の重要性
とはいえ、「何もしない」を実践するには、それを支える土台が必要です。安心して口座を放置できるのは、手元に数年分の生活費となる日本円キャッシュという安心して忘れるために必要な守りの備えがあるからこそ。オルカンなどの海外資産という「攻撃重視の戦法」だけでなく、円現金や個人向け国債といった「守備重視の戦法」を組み合わせておくことが、こういう局面でこそ効いてきます。
これはFIRE界隈でよく言われる「3つのバケツ戦略」における「第1バケツ(現金)」の役割ですね。これがあれば、円高・株安の最悪のタイミングで、生活のために泣く泣くリスク資産を安値で切り売りする「シーケンス・オブ・リターン・リスク」を完全に防ぐことができます。
「現金を銀行に寝かせておくのはもったいない」と思う方もいるかもしれませんが、これは暴落時の「心の平穏を買うための防衛資金(コスト)」なのです。
この機会に、ご自身のポートフォリオにおける『守りの備え』をぜひ見直してみてください。オルカン100%といった攻撃特化の陣形だけでなく、日本国債や現金というクッションを組み込むことが有効です。これからの相場を生き抜くには、攻守のバランスを整えることが必要不可欠と言えるでしょう。
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まとめ:為替のノイズを無視して日常を楽しもう
最後に、今回の記事のポイントをまとめます。
- 円高で評価額が減るのは為替の仕組みによるもので、投資の失敗ではない
- 投資仲間たちも実践中。「口座は見ない・忘れる」が今の局面の正解
- 狼狽売りも慌てての一括投資もせず、安心して放置するための「守りの盾(現金・債券)」を今一度確認しよう
1ドル160円から153円への急変動。今はとても恐ろしく感じるかもしれませんが、20年、30年という長い投資人生のチャートで見れば、後から振り返ったときに「ただの小さなノイズ(通過点)」に過ぎないはずです。
今日はそっと証券アプリを閉じて、美味しいものでも食べながら日常を楽しみましょう!
PS
皆さんは今回の急激な円高、どう乗り切っていますか?よければコメントで教えてください。
※本記事は特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任においてお願いいたします。





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