著者:モンチ(投資歴25年・運用資産2億円/インデックス×社債で完全FIRE)
ちょっと前から、「みんなで大家さん」のニュースを見かけることが多くなりました。
行政処分や返金遅延などの報道を見るたびに、同じ投資家として本当に胸が痛みます。投資は自己責任と言ってしまえばそれまでですが、ニュースを見る限りあれは詐欺同然のスキームにしか見えず、「真面目に資産運用を考えていた方々を食い物にするなんて、本当にひどすぎ」というのが私の正直な感想です。
そして、実は私、長い投資経験の中、こうした投資のプラットフォームが崩壊していく過程を、身をもって経験したことがあります。
このブログにもソーシャルレンディング(以下、ソシャレン)や不動産クラウドファンディング(以下クラファン)に投資していると書いていますが、日本のソシャレン黎明期から15年以上にわたって投資を続け、一時は約2,500万円もの大金を突っ込んでいた時期もあります。
そんな私が、無事にFIRE(早期リタイア)を達成した今、ソシャレン投資を順次「終了」に向かわせています。現在は新規の追加投資をピタッとやめ、ひたすら過去の案件の「償還待ち」をしている真っ最中です。
今回は、現役のソシャレン・クラファン投資家の皆さんにむけて、私の過去の「痛い損失&失敗談」と、FIRE民に襲い掛かる「見落としがちな税金の罠」について、リアルな数字とともに記事にしました。
日本初のソーシャルレンディング「maneo」誕生と、黎明期のカオスな裏話
私がソシャレン投資を始めたのは、今から15年以上前のことです。
日本初のソシャレンサービス「maneo」が2008年10月にサービスを開始したのですが、それがきっかけでした。
当時、maneoの方からお誘いを受けて、「どうやってお金を貸すんだろー」と意気揚々とセミナーに足を運んだのですが、実は「お金を借りたい人向け」のセミナーに間違えて参加してしまうという大ボケをかましました(笑)。
▼2008年11月29日の昔のブログ記事より引用
そもそも今回のセミナーに行くきっかけは、前回の記事を見たmaneoの方から「セミナーありますから来てください」というお誘いを受けて聞きに行ったのですが、何かセミナーのテーマに違和感が、、、。(中略)完全に「貸す側のセミナー」だと思い込んでいました(笑) それでも、maneoの仕組みをより詳しく知ることが出来ましたし、途中から”貸す側”の立場での質問も受け付けてもらえたので、皆さんが気になるであろう点もしっかり聴いてきました参考:小金持ち父さんの資産設計塾(?)
ソーシャルレンディング「maneo」について その2
また、そこでmaneo設立者である元東京三菱銀行の妹尾氏ご本人から、「海外のソシャレンモデルを日本に持ってくるために、金融庁と激しいバトルをして、どう勝ち取ったか」という熱い裏話を直接聞くことができました。この情熱に、私はすっかり魅了されてしまいました。
ちなみに、当時のmaneoは今のように事業者に貸し付ける「BtoC」ではなく、「個人的にお金を貸してほしい人」と「貸してもいい個人」を直接つなぐ「CtoC」のプラットフォームでした。
当時のヤバい案件の様子が分かる、私の別の記事を引用します。
▼2008年11月10日の昔のブログ記事より引用
maneoのサイトを見ると現在6件の貸出し案件があるのですが、その中に1つに「FXをやるための投資資金を貸してくれ」というのがありました。maneoで8%でお金を借りてどういう運用で返すのかと疑問を持っていたのですが、NZドルをレバレッジ200倍で運用するらしい。さすがに誰も貸出しの申し出をしていないようです(^^;
参考:小金持ち父さんの資産設計塾(?)
ソーシャルレンディング「maneo」について
「借金してレバレッジ200倍でFXをやりたいから貸してくれ」なんて、今では絶対に審査を通らないカオスな案件が堂々と掲載されていた時代でした。
【損失額公開】ソーシャルレンディング投資の痛い失敗談!最大手maneo崩壊の悲劇
当然ですが、当初のmaneoのビジネスモデルであった「個人への融資」は借り手の信用度が低く、数十%の貸し倒れが発生していたみたいです。
その後、maneoは途中から「信用が少し低い会社に貸し出す」という現在のBtoCモデルに切り替えてます。これが、今ある多くのソシャレン・クラファンの原型になったと思います。
社長も妹尾氏から瀧本氏に代わり、凄い勢いで貸出を増やしていきました。
ただ……皆さんもご存知の通り、最大手だったmaneoは金融庁からの指摘・行政処分を受け、実質的に廃業状態に追い込まれました。
その時、私も見事に煽りを食らいました。私の現在の確定損失額は「281,898円」。さらに、いまだに返ってきていない未回収金が「127,639円」あります。

投資に絶対はないと頭では分かっていても、自分が大金を預けていたプラットフォーム自体が崩壊していく様を見るのは、本当に辛い失敗でした。
ちなみに、現在、残高が残っているのは、CREAL、OwnersBook、Funds、COZUCHI、Bankersです。まぁ、個人的には、しっかりした事業者と信じています(汗)
※皆さんにお勧めしているわけではありません。投資は自己責任なのできちんと調べてから投資してください。
【最大の罠】FIRE達成後にソーシャルレンディング投資を「やめる」本当の理由(雑所得と国保)
さて、ここまで過去の金銭的損失の失敗談をお話ししてきましたが、実は私が現在ソシャレン投資を縮小している最大の理由は、maneoのトラウマでリスクが怖くなったからではありません。
FIRE民に襲い掛かかる「ラスボス」の「国民健康保険料」への対策です。
ソシャレンやクラファンで得た利益は、税務上「雑所得」として扱われます。
会社員時代は給与という太い柱があったので、雑所得が多少あっても社会保険料に大きな影響はありませんでした。しかし、FIREして給与収入がゼロになった瞬間に状況は一変します。
FIRE民にとって、国保の保険料を最低限(7割軽減など)に抑えることは、自由な生活を守るための至上命題です。ところが、ソシャレンで年間100万円などの配当(雑所得扱いです)を得てしまうと、この国保の軽減措置の枠をあっさりと超えてしまい、保険料がドカンと跳ね上がるのです。
少ない運用益が、跳ね上がった国保の支払いで相殺されてしまう……。
これが、現在、私がソシャレンの追加投資をやめ、必死に投資額を減らしている理由です。
▼ FIRE民が国保を「最低限」にするための雑所得の壁については、こちらの記事で詳しく解説しています。
FIREを目指すソーシャルレンディング投資家へ。税金対策と「出口戦略」のすすめ
ソシャレンや不動産クラファンは、資産形成期においては、お手軽な優秀な投資手法です。しかし、いざ「FIRE」や「完全リタイア」を果たした後のフェーズになると、「雑所得」という税制面のデメリットが牙を剥きます。
現在ソシャレンに投資している方は、「将来、リタイアする時にこの資金をどうやって移し替えていくか」という出口戦略を今のうちから考えておくことを強くおすすめします。
ちなみに、私がソシャレンから引き揚げた資金をどこに回しているかというと、インデックス投資がメインとなりますが、実は、雑所得にならずに申告分離課税として扱える、セキュリティ・トークン(ST)などにも注目しています。
▼ 私がセキュリティ・トークンに投資する理由はこちら
投資の世界は「攻め」だけでなく「守り」も重要です。私の過去の失敗や、現在の税金対策が、皆さんの資産運用のヒントになれば嬉しいです!
PS
今回は私の痛い失敗談を暴露しましたが…読者の皆さんの中で『実は私も過去に、怪しい投資やシステムで〇〇万円溶かした黒歴史があります…』という方はいませんか?(笑) コメント欄でこっそり教えてください。





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