まずは、リーマンショック直前(2008年5月)に、昔運営していたブログサイトにて私が書いていた記事の一部をご覧ください。当時はまだ手探りで、自分に言い聞かせるように書いていたのを思い出します。
引用:小金持ち父さんの資産設計塾(?):長期投資のガイド (基本はシンプル)
過去記事:長期投資のガイド(基本はシンプル) – 2008/05/22
投資の真髄(笑)は、ずばり「シンプルが一番」です。さらに、詳細な方法論としては、次の3つのシンプルな考え方で十分ではないでしょうか?
1)私(あなた)に必要とするリターン・リターンをもたらす、アセットアロケーションを組んで運用する。
重要なことは、各個人が取れるリスクの量を把握し、必要最小限のリスクに収まるように配分比率を考えることだと思います。2)コスト意識は重要
長期投資の天敵はコストです。何十年もの間、複利で運用されますので、たった1%の違いでも大きな差になります。3)定期的に続けられる仕組みが必要
一番簡単なものは、定期積立で自動的に買い増す方法だと思います。一番重要なのは、下げ相場の安値圏で間違いなく買う冷静さを保つ仕組みを作り出せるかと言うことだと思います。
……いかがでしょうか。
正直、書き方は少々青臭いですが(笑)、言っていることは今の私が読んでも「その通り!」と納得してしまう内容です。
長期投資の成功は「2008年のあの時」から始まっていた
この記事を書いた2008年5月(なんと18年前!)、私はまだ投資資産2000万円程度の会社員でした。
それまでは個別株やFXで一発当てようとして失敗したり、リスク管理なんて言葉も知らずに痛い目を見たり……まさに「ドタバタ投資」を繰り返していました。
そんな中、ようやく「インデックス運用」と「ポートフォリオ」の重要性に気づき、本格的な運用を始めたのがこの時期でした。
当時の私は、この記事を書きながら「これぞ私のルールだ! 」と確信していました。
しかし、運命とは皮肉なものです。
この記事を書いた4ヶ月後、リーマンショックが発生しました。
日経平均株価はあっという間に暴落し、一時は8,000円割れ。私の資産評価額もどんどん下がっていきました。
ただ、市場から撤退せずに、この記事で書いた「自分のルール」を信じて、毎月淡々と資産を買い続けました。
結果として、あの暴落時に安値で仕込めた資産が、後のアベノミクス相場で大きく育ち、今のFIRE生活の土台となりました。
成功の要因は特別な才能ではなく、「信念を曲げずに市場に居続けたこと」。これに尽きると思います。
【鉄則1】アセットアロケーションこそが「守り」の要
2008年の私が書いた「各個人が取れるリスク量を把握し、配分比率を考える」という一文。
これこそが、25年間の投資生活で再認識した最重要項目です。
投資を始めたころは「どれだけ儲かるか」というリターンに気が行きがちです。
しかし、FIREを目指して長く運用を続けるために必要なのは、「どれだけ下がって平気かという、リスク許容度」をできるだけ正確に知ることです。
「30%下落のリスクを見込んでいる」と頭で理解していても、実際に30%下がったときに冷静にいられるか? 理論と現実では精神的な辛さは全く違います。
この許容度をできるだけ正確に知るためには、下落相場を経験しないと把握が難しいと思います。
そして、そのリスク許容度は投資経験と共に育ちます。
最初から暴落に強い人はいません。私も投資を始めたころは少し価格が下がっただけでオロオロしていました。FXを始めたころは1日20万円下がったときに何も手が付かなかった経験もあります(今も鮮明に憶えてます、金曜日にポンド円でやられ、土・日曜日と後悔の念で寝込んでました)。
しかし、いくつかの暴落を経験し、「ここまで下がっても、いずれ戻る」という感覚を肌で知ることで、耐えられるリスクの器が大きくなっていきます。
どんなに優れた投資手法でも、精神的に耐えられずに売ってしまえば、そこで試合終了です。
「夜ぐっすり眠れる配分」を見つけ、それを死守すること。これが何よりの成功の秘訣だと思います。
【鉄則2】コストは「確実なマイナス」であると再認識する
当時の私は「1%の違いでも大きな差になる」と書いていますが、資産額が大きくなった今、この言葉の重みをより実感しています。
例えば、FIREを目指して5,000万円を運用するとしましょう。
ここで、信託報酬(コスト)がAファンドとBファンドで0.1%違うとします。
- 単年での差: 5,000万円 × 0.1% = 5万円
- 30年間の差(単純計算): 5万円 × 30年 = 150万円
たった0.1%の差で、車が買えるほどの金額になるのです。
だからこそ、投資先を選ぶときは「パーセント」だけでなく、「絶対額」でコストをイメージするのも重要になります。
ただし、私は「コストが高い=悪」とは思ってません。
たとえば「リバランスが面倒でサボってしまう」という性格なら、多少コストが高くても、自動で調整してくれる「バランスファンド」を買うのはアリだと思います。
「自分がミスをしないための必要経費」としてコストを捉える視点も、長く続けるコツですね。
【鉄則3】意志力に頼らず「仕組み」に頼る
私もそうですが、人は本当に意志が弱いです。
相場が暴落してニュースが悲観一色になると、どうしても「怖いから売ってしまいたい」「積立を止めたい」という感情が湧いてきます。
だからこそ、意志力に頼らない「仕組み」が必要です。
今は3つのバケツ運用という形で月1回の資産の調整をしています。
リーマンショック前後の2008年当時は以下のような内容を実践していました。
- 「6ヶ月分の生活費」以外はすべて証券口座へ
手元に余計な現金があると使ってしまうので、強制的に投資へ回すフローを作りました。 - Excelでのポートフォリオ管理とリバランス
毎月Excelで集計し、「減っている資産」を機械的に買い増すルールを徹底しました。感情を挟む余地をなくすためです。 - ブログでの「公言」
これが意外と効果的でした。「今月も買いました!」とブログで宣言してしまった手前、怖くても逃げ出せなかった(笑)。
「どんな時も市場に居続ける」
言葉にするのは簡単ですが、実行するのは本当に難しい。だからこそ、自分を縛るルールや仕組みを作り、それを守った人だけが、FIREというゴールに辿り着けるのだと思います。
さいごに
18年前に書いた記事の答え合わせをしましたが、いかがでしたでしょうか。
今、新NISAなどで投資を始めたばかりの方は、これから必ず「暴落」や「停滞」を経験します。
そんな時に、
「一般人の素人が、2008年の暴落前から同じことを言い続けて、本当にFIREできたんだから大丈夫だ」
そう思って、この記事を思い出してもらえると嬉しいです。




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