ついに、1か月前ぐらいに購入したパソコンが届きました。
長年勤めた会社を退職し、念願のFIRE生活に入ってから、これが最初の「大きな買い物」になります。購入したのは、一般用途用(ゲーミングPCではない)デスクトップPCで、ちょっと良い感じのスペック。値段は17万円。
正直に白状します。
決済ボタンを押すとき、かなり悩みました。
現役時代なら「必要経費だ」と即決できた金額かもしれません。しかし、毎月の給料日という概念がなくなった今、通帳から17万円が減る事実は、これまでとは全く違う重みを持ってのしかかってきます。
今回は、私を苦しめた「資産形成脳」との戦いについて書きたいと思います。
買い替えの引き金は「第7世代CPU」の壁
まず、なぜ無職になったこのタイミングで買い替えを迫られたのか。
それは、長年の愛機が時代の変わり目に取り残されたからです。
現在使っているPCは、スペック的にはまだ現役で通用してます。しかし、搭載されているCPUが「第7世代インテル Core i シリーズ」でした。
ご存知の方も多いでしょうが、Windows 11への正規アップグレード要件は、原則「第8世代以降」。私のPCは、その境界線で無情にも切り捨てられてしまったのです。
この10月にWindows 10のサポート終了。もちろん、Microsoftが提供するESU(拡張セキュリティ更新プログラム)を使えば、あと1年のサポート期間を延ばすことができました。
しかし、冷静に考えると、「あと1年でどうしよう…」という爆弾を抱えて古いハードウェアを使い続けるのか。それとも、今ここで決断して、向こう数年間の「安心」を買うのか。
ここは、FIRE達成記念として「最新環境への完全移行」を選びました。
襲いかかる「節約の呪い」
頭では「買い替えは合理的だ」と分かっています。
しかし、いざ17万円という金額を前にすると、長年の資産形成で染み付いた「節約の呪い」が発動します。
- 「17万円あれば、高配当株が何株買える?」
- 「この元本を取り崩さず年利4%で回せば、将来は……」
FIREを達成するために、私たちは「1円でも多く投資へ」というマインドセットを極限まで高めてきました。その結果、「消費=悪」「お金を使うこと=恐怖」という感覚が、骨の髄まで染み込んでしまっているのです。
パソコンは壊れていない。まだ動く。
それなのに17万円も使うなんて、贅沢ではないか? バチが当たるのではないか?
そんな葛藤が、決済ボタンを押す指を重くさせました。
「使う力」のリハビリテーション
そんな葛藤の中、「私は何のためにFIREしたのか?」と考えることとしました。
それは、通帳の数字を増やすためではなく、「自分の時間を、自分のために使うため」だったはずです。
ベストセラー『DIE WITH ZERO』でも語られていますが、お金は「価値」や「体験」に交換して初めて意味を持ちます。墓場まで資産を持っていくことはできません。
現役時代、私たちは「稼ぐ力」と「貯める力」を必死に鍛えました。
しかし、リタイア後の人生を豊かにするのは、間違いなく「使う力」つまり「資産を幸福に変換する力」です。
今回の17万円は、単なるパソコン代ではなく、ガチガチに凝り固まった「貯蓄脳」をほぐし、「自分の人生を快適にするための投資は、決して悪ではない」と自分に許可を出すためのリハビリ費用と考えました。
結論
FIRE達成者の皆さん、そして目指している皆さん。
お金を貯めるのは大変ですが、「納得して気持ちよくお金を使う」のは、それ以上に難しいスキルかもしれません。
今回は、車とか家とかの超高額な買い物ではなく、たった(?)17万円の買い物でしたが、その先には、節約だけでは得られない「自由な時間の質」が待っていました。



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