そろそろ、個人投資家にとって一番憂鬱な時期がやってきましたね。
そう、「確定申告」です。
私も現在、机の上に書類を広げて電卓を叩いている真っ最中です。
証券会社の年間取引報告書はダウンロードで済みましたが、退職した会社からの源泉徴収票がまだ届いていなかったりと、FIRE1年目の申告作業はなかなか骨が折れます。
そんな中、集計作業をしていて「ある数字」を見た瞬間、手が止まりました。
「これ…もし今年から国保に入っていたら、詰んでたな…」
「国保に切り替わる来年に向けて、対策を急がないと」
今回は、確定申告の準備で判明した「ソーシャルレンディング(クラウドファンディング)」の利益と、退職後の「健康保険の罠」について、自戒を込めて記事にします。
ソーシャルレンディング9社で雑所得116万円の実績
私が実施している投資のコアの部分はインデックス投資です。
しかしながら、その横でサテライト的な遊び部分としてソーシャルレンディングの運用もやっています。
そして、リスク分散のために複数の事業者に投資しているのですが、これが確定申告の時期には完全に裏目に出ます。
今回集計したのは、なんと9社分。
- Bankers
- COZUCHI
- CREAL
- Funds
- OwnersBook
- …などなど
会社によっては「年間損益報告書」に合計額がなく、案件ごとの利益を自分で足し合わせる必要があり、地味に精神力を削られました(笑)。

案件ごとに金額が書かれており、合計は電卓をたたかないとわかりません。
苦労して弾き出した、今回申告分の集計結果がこちらです。
【ソーシャルレンディング 年間損益】
- 利益合計(雑所得):1,166,347円
- 源泉徴収税額:239,503円
運用額はおよそ2,500万円ほどでしたので、利回りは約4.5%。
数字だけ見れば「銀行預金よりずっと良い」ですし、FIRE後の貴重な現金収入に見えます。
しかし、この「116万円」という雑所得。
FIRE民にとっては、猛毒になりかねない数字になります。
FIRE1年目は「任意継続」で回避!雑所得が国民健康保険料に与える影響
なぜ116万円が「毒」なのか。
それは、国民健康保険料(国保)の計算におもいっきり加算されるからです。
国保料の減免措置を受けるには厳しい「所得の壁」があり、私の住む大阪(夫婦2人世帯)の場合で計算すると以下になります。
(※お住まいの自治体によって基準は異なります)
・43万円以下の壁:国保の均等割が「7割軽減」(最強!)
・104万円以下の壁:国保の均等割が「5割軽減」(ここまでなら許容範囲)
※壁となる金額の詳細は、以前に書いたこちらの記事をご覧ください。
104万円の壁を突破してしまった
今回の私の雑所得(ソシャレンの利益)は 約116万円。
「5割軽減」のボーダーラインである104万円を、わずかに超えてしまっています!
もし国保だったら、「2割軽減」の判定になり、保険料が数万円〜十数万円単位で跳ね上がるところでした。まさに「稼ぎすぎたら負け」の状況。
しかし、幸いなことに私は現在、退職前の会社の健康保険を「任意継続」しています。
任意継続の保険料は、現役時代の給与(標準報酬月額)をベースに決定され、退職後にどれだけ雑所得(投資利益)が増えても、保険料は変わりません。
今年は「任継」に守られ、この116万円の利益に対する社会保険料のペナルティは回避できました。
来年の国保切り替えに向けた対策:雑所得を43万円以下に抑える必要性
ですが、安心してはいられません。
任意継続ができるのは最長2年間だけ。
来年には、国民健康保険(国保)に切り替えるタイミングがやってきます。
来年、国保に切り替えた時に、また今回のように「雑所得116万円」があったらどうなるでしょう?
本来なら無職・低所得として「7割軽減」を受けられるはずの国保料が、軽減なし(または2割軽減)まで激増してしまいます。
つまり、「来年国保に入る時までに、雑所得を43万円以下に圧縮しておかなければならない」と非常にまずい状態になってしまいます。
戦略的撤退:総合課税(雑所得)から分離課税(株・債券)へシフトするメリット
「年利4.5%で回っているからOK」というのは、あくまで税引き前・社会保険料引き前の話。
国保への影響まで加味すると、実質的な手残りはもっと低くなります。
そこで、今年重視しなければいけないことは、
「ソーシャルレンディングの投資規模を縮小し、株・債券へシフトする」
という戦略的撤退です。
理由は税制の違いです。
- ソーシャルレンディング
- 区分:雑所得(総合課税)
- デメリット:合計所得金額に含まれるため、国保の計算対象になる。
- 株式・投資信託・債券
- 区分:譲渡所得・配当所得(分離課税)
- メリット:源泉徴収ありの特定口座にしておけば、確定申告不要を選択できる。
- 結果:どれだけ利益が出ても、国保の計算上の「所得」にはカウントされない!
つまり、同じ4.5%の利益を得るなら、ソシャレンではなく「高配当株」や「債券(社債や米国債)」で得たほうが、社会保険料の面では圧倒的に有利!。
今後の資産運用プラン:償還金を再投資せずインデックス投資・国債へ
実はFIRE直後からこのリスクを見越し、ソシャレンへの投資額は2,500万円から徐々に減らしています。
しかし、まだ償還されていない元本が約1,600万円残っています。
これをそのまま放置すると、単純計算で 1,600万円 × 4.5% = 72万円 の利益が毎年発生し続けます。
これでは、最強の節約ラインである「43万円の壁(7割軽減)」には届きません。
ですので、今後は以下のような動きを続けていきます。
- 再投資をストップ:償還されたお金は、再投資せずに出金する。
- 分離課税資産へシフト:戻ってきた現金で、個人向け国債や、のインデックス投信、あるいはETFなどを購入する。
さいごに
「確定申告の準備」は、単なる税金の計算の場だけではありません。
数年先の自分の生活防衛費(社会保険料)を守るための、重要なシミュレーションの場でもあります。
今回は、「任継のおかげで助かったけど、来年以降の国保対策を今すぐ始めないとヤバい」という教訓を得ました。
FIREを目指すみなさん。
目先の利回りだけでなく、「その利益は国保に影響するか?」の意識するようにしてください。
でないと、私みたいに、焦って対策をする羽目になってしまいますよ。
さて、引き続き領収書の整理に戻ります…。




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