著者:モンチ(投資歴26年・運用資産2億円/インデックス×社債で完全FIRE)
本日11月6日、日経平均が節目の6万円をあっさり割り込み、終値で3,600円超もの下落。過去3番目の下げ幅というニュース速報を見て、思わずスマホを二度見してしまった方も多いのではないでしょうか。
仕事や家事をしていてもスマホの株価アプリが気になって仕方がない。自分の資産がどんどん目減りしていく評価損の画面を見るのが恐ろしい。そんな不安感は、26年間の投資生活の中で私自身も何度も味わってきました。暴落のたびに冷や汗をかいた記憶は数え切れません。
でも、急落の日にやることは、慌てて売ることでも、勢いで買うことでもありません。ルールどおりに比率を戻すことです。
この記事では、急落局面で感情に振り回されないための「個別の赤字を見ない」メンタル管理術と、2027年に向けた「米国大統領選挙サイクル(アノマリー)」について書いていきます。
日経平均3,600円安の正体!暴落時に私が200万円リバランスした理由
Yahoo!ニュース「日経平均が6万円をきって終値は3,600円超下落 5万8,000円割れ 過去3番目の下げ幅」でも大々的に報じられた通り、市場は一時パニック状態に陥りました。
3,600円超という下げ幅は大きいものの、株価が6万円近い水準なので、下落率にすると約6%です。日経平均の下落率は、1987年10月(ブラックマンデー翌日)が約15%、2024年8月5日が約12%でした。率で見れば、過去の大暴落ほどではありません。
また、日経平均のPERは、一時20倍を超える場面もありました。ところが11月5日時点では15.8倍。過去5年平均が15.5倍ほどなので、割高でも割安でもない「平均的な水準」です。今日の下げを単純に当てはめると、PERは約15倍を切ったぐらいの計算になります。
※参考:投資の森|日経平均株価 PERチャート
もちろん、この先さらに下がる可能性はあります。残念ながら底値は誰にも分かりません。
暴落相場の裏で「比率を戻す」だけの淡々とした作業
そんな、ニュースやSNSが悲鳴で埋め尽くされていたその日、実は、私は表計算ソフトの内容を淡々と更新していました。
画面に映る個別アセットの評価損は気にせず、ただポートフォリオ全体の崩れた比率だけを確認すると、国内株、国内外リート、そしてゴールドを合わせて約200万円分(総資産の1%弱)の乖離があり、本日はその分の買い注文を出しました。
安くなったから欲を出して買ったわけでも、勇気を出して賭けに出たわけでもありません。本来あるべき自分の資産の形に戻すため、淡々と作業をこなしただけです。
「こんな落ちてくるナイフを掴むような局面で買い増しなんて無謀では?」と疑問に思う方もいるでしょう。しかしこれは、安値拾いの底当て(ナンピン)ではなく、ポートフォリオの安全比率を保つための単なるメンテナンスです。ニュースの裏で行った静かなリバランスは、底を当てるギャンブルではなく、崩れた比率を元の場所に戻す作業になります。
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暴落でもフリーズしない技術:「個別損益」を見ず「全体資産」を見る鉄則
暴落時に買いに向かえない最大の理由は、個別の「赤字」を見て恐怖を感じるからです。行動経済学における「損失回避バイアス」や「アンカリング」が働き、人間は損失を目の当たりにすると、論理的な思考が停止してフリーズするか、最悪の場合は狼狽売りに走ってしまいます。
私も昔はそうでしたが、リーマンショック等の暴落のたびに「買わなきゃ」と頭では分かっていたのに、怖くて見ているだけ。後から猛烈に後悔することを、何度も繰り返しました。
その苦い失敗から辿り着いたのが、個別の損益画面は開かず、ポートフォリオ全体の比率だけを俯瞰するルールです。細かい損益グラフはあえて見ず、機械的にメンテナンスを行います。
やり方はシンプルです。
- 月1回、決めた日に各資産の状況を確認する(※急落等で大きく崩れた場合は臨時対応)
- 各資産の評価額を総資産で割って「%」にする
- 目標の比率とのズレを確認し、ズレた分だけ売買して戻す
見るのは「各アセットの%」だけです。毎日アプリを開いて悲鳴を上げるより、ずっと穏やかに過ごせます。
「基本は月1回確認する」という原則ですが、我が家では「相場急変時に資産比率が許容範囲を超えて大きく崩れた時は、臨時でリバランスを行う」というルールも運用しています。だからこそ、市場がパニックに包まれたこの日も、慌てることなく計算機を叩くことができました。
「それは現実逃避では?」と言われそうですが、違うと考えています。恐怖心を遮断して、事前に決めたルールをやり切るための重要なメンタル管理術だと思っています。
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暴落を耐え抜く心の支え「米国大統領選挙サイクル」の法則
今回の下落の背景には、3日の米中間選挙の結果を受けてAI関連の規制や投資の先行きへの懸念が強まったと報じられています。
実は、米国の大統領選挙と株価には、非常に有名なアノマリー(明確な理論だけでは説明しきれないが、過去繰り返し見られる経験則)が存在します。
特に「米国大統領選挙サイクル」は有名で、Yale Hirsch氏が「Stock Trader’s Almanac」にて、1833年以降の長期データに基づいて提唱した法則によると、大統領の任期3〜4年目の年間平均リターン(約10〜12%)は、1〜2年目(約6.4%)の約2倍になる傾向があります。
今のアメリカのサイクルを当てはめると、以下のようになります。
| 年 | 任期 | サイクル上の位置づけ |
|---|---|---|
| 2025年 | 1年目 | 政策の足固め。株価は比較的弱めとされる |
| 2026年 | 2年目(中間選挙年) | 不透明感から調整しやすく、相場の底を形成しやすい |
| 2027年 | 3年目(選挙前年) | 米国株が「最も強い」とされる |
| 2028年 | 4年目(大統領選挙年) | 平均以上のパフォーマンスだが、3年目よりは落ち着く |
ちょうど中間選挙を終えたばかりの現在、相場はボトムをつけやすい時期にあたります。しかし、ここを抜けた2027年(任期3年目)にはサイクル上「最も強い年」が待っています。そう思えるだけで、目先の急落に耐えるような気持に変わりませんか?
アノマリーというと「単なる占いやオカルトでは?」と疑う方もいるでしょう。しかし大統領サイクルに関しては、政権与党が次の選挙に向けて景気刺激策を打ち出しやすいという、政治や経済の力学に裏打ちされた合理的なパターンだと私は考えています。
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アノマリーは過信NG!リバランスを完遂するための賢い付き合い方
「来年上がるなら、今全額突っ込めばいいのでは?」と思うかもしれません。ですが、アノマリーはあくまで過去の確率の話です。
実際、リーマンショックのあった2008年(任期4年目のため上がるはずの年)が、大暴落になってしまい、アノマリーの法則が崩れた例外事例も存在します。
26年の投資生活で私が学んだ最大の教訓は、「未来を予測して当てにいこうとすると必ず負ける」ということです。アノマリーを過信してリスクを取りすぎることは、資産を守る投資ではありません。
投資の主軸はどこまでも、自分が決めたアセットアロケーションを機械的にメンテナンスし続ける「リバランス」です。
メインはリバランス、アノマリーは心の支え。大暴落の恐怖の中で逃げ出しそうになった時、「まあ、アノマリー的にも来年は期待できるしね」と自分を落ち着かせ、相場を踏みとどまるための補強に使う。そして淡々とリバランスのボタンを押す。
これこそが、アノマリーに振り回されることなく、相場と賢く付き合っていく方法なのだと私は考えています。
さいごに
今回の記事の要点をまとめます。
- 暴落時は個別の赤字画面を見ない習慣を作る。「木を見ず森を見る」視点で、全体の資産比率だけを確認する。
- 2026年(中間選挙の底)から2027年(任期3年目の強気)へ向かう大統領サイクルを知ることで、相場に留まる理由が見えてくる。
- ただしアノマリーを過信して全額投資するのはNG。あくまでルール通りのリバランスを遂行するための「心の支え」として活用する。
相場が荒れている時こそ、スマホの個別損益画面をそっと閉じてみてください。そして、まずは自分のポートフォリオ全体の「アセット比率」が本来の目標からどれだけズレているか、静かに計算機を叩いてみることをおすすめします。
PS
皆さんは今回の急落局面で、ルール通りのリバランスはできましたか?あるいは、暴落の恐怖と今どうやって向き合っていますか?ぜひコメント欄で、皆さんのリアルな状況や考えを教えてください!
※本記事は特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任においてお願いいたします。





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