著者:モンチ(投資歴25年・運用資産2億円/インデックス×社債で完全FIRE)
現在、私が参加しているオンラインコミュニティで「FIRE×ご飯」をテーマにした本を作ろうという面白い企画が立ち上がっています。FIREにまつわる思い出の食事や、リタイア後の節約レシピなど、食を通してFIREを語ろうというものです。
「これはブログのネタになるぞ」とちゃっかり便乗し、自分のFIRE前後の食事について振り返ってみました。
退職前には、部署の方々が開いてくれたお別れ会、同僚との飲み会、お付き合いのあった業者さんに奢っていただいた晩御飯など、ありがたい席がたくさんありました。退職後にも、地元の友人に早期リタイアを告白して「FIREって何? 燃えてんの?」と見事な肩透かしを食らった居酒屋での飲み会など、忘れられない食の記憶があります。
しかし、私の記憶に最も強烈に刻まれている「究極の思い出のご飯」は、豪華な送別会でも、高級レストランでもありませんでした。
それは、退職日の当日に、一人で食べた「CoCo壱番屋(ココイチ)」のお昼ご飯です。
今回は、私が28年間の会社員生活に終止符を打った日のリアルな過ごし方と、あの日食べたココイチのカレーがなぜ人生で一番美味しかったのかについて綴ってみたいと思います。
リモートワーク時代のリアル。最終出社日は「ぼっち」だった
私の職場は、コロナ禍をきっかけにリモートワークが主流になっていました。出先への直行直帰や在宅勤務が当たり前になり、私自身もオフィスに出社しない日が多かったです。
そして迎えた、私の最終出社日。
出社してみると、なんと同じ部署のメンバー(と言っても私を入れても5名)はたまたま誰もオフィスにいませんでした。少し拍子抜けさせられましたが、変に気を遣うこともなく、私らしい静かなフィナーレだなと妙に納得したのを覚えています。
午前中は、社外への挨拶メールの最終確認や、たまたまオフィスにいた他部署の方々に一通りご挨拶をして回りました。
そして、お昼を過ぎたら、最後にノートパソコン、社用スマホ、そして社員証を総務部に返却し、すべての退職手続きが完了します。
つまり、午前中の挨拶回りが終わってから、午後イチで総務に行くまでの「お昼休み」こそが、私の会社員としての本当に最後の時間でした。
究極の「精神的自由」の中で向かったココイチ
挨拶回りも終わり、手元のメールボックスにもう未読の通知はありません。「あとはPCとスマホを返すだけ」という、完全にやることがなくなったエアポケットのような時間。
普段なら社員食堂で済ませることも多いのですが、なんとなく外の空気を吸いたくなり、私は一人で、昼休みより少し早めにオフィスを出て、会社の近くにあるココイチへ向かいました。
お店に入り、私が注文したのは、ランチにしては少しお高い(ごはん400gの大盛で1300円ぐらい)のですが、いつも頼んでいた「ロースカツカレー+チーズトッピング」でした。
店内を見渡すと、少し早い時間でしたが、ワイシャツ姿の会社員たちが、限られた昼休みの時間を使ってカレーを食べていました。
数日前まで、私も完全に彼らと同じ側の人間でした。しかし、今の私には午後の会議もなければ、上司への報告もありません。ノルマの重圧も、人間関係のしがらみも、明日の朝の満員電車も、すべてが過去のものになっていました。
同じ空間で同じカレーを食べているのに、私だけが社会のレールからふっと降りて、透明人間になったような不思議な感覚。
圧倒的な「精神的自由」という最高の状態に包まれていました。
人生で一番美味しかったロースカツカレー

一口食べた瞬間、大げさではなく、これまでの28年間のサラリーマン生活の苦労やストレスが、スッと胃の奥に溶けていくような感覚に陥りました。
なぜあんなに美味しかったのか。
それはきっと、極限までリラックスした状態で、目の前のカレーだけに集中するという「マインドフルネス」の境地にいたからだと思います。
長いサラリーマン生活の中で、あとは会社の備品を返すだけというタイミング。この「誰の目も気にせず、時間を気にせず、自由な心でロースカツカレーを食べる」という、究極の平穏を手に入れたと確信した瞬間でした。
さいごに
ネット上のFIREコミュニティやSNSを見ると、「退職日は高級ホテルで乾杯しました!」「〇〇万円の高級寿司でお祝いしました!」といった華やかなエピソードをよく見かけます。
もちろんそれも素晴らしい体験だと思いますが、50代の冴えないおじさんのリアルなFIRE達成の瞬間なんて、意外とこんなものです。
一人で食べるココイチのカレー。
でも、私にとっては星付きの三ツ星レストランにも負けない、人生最高の「自由の味」でした。
これからFIREの出口戦略に入っていく皆さん。資産のシミュレーションや税金の最適化ももちろん大切ですが、ぜひ「FIREを達成したその瞬間の自分」を想像してみてください。
PS
皆さんがもし完全FIREを達成する日、最後のお昼ご飯には何を、どんな気持ちで食べたいですか?
ぜひ、コメント欄で皆さんの「理想の思い出飯」を教えてください!


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