「オルカン」買うと日本の富が海外流出するってホント?

NISAでオルカン人気は「国富の流出」? ニュース

新しいNISAが始まり、投資への関心が急速に高まっています。その主役は、全世界の株式に投資する「オルカン」や米国株の「S&P500」。しかし、この熱狂の裏で、国会ではある「懸念」が示されました。

ABEMAのニュース「NISAはオルカンばかり…金融資産の“海外流出”問題視「国内投資への優遇措置を」片山さつき大臣の答えは」を見ると、以下のことです。

2025年11月10日の衆議院予算委員会で、NISAの投資資金が「オルカン」などの海外資産に偏り、日本の成長につながっていないのではないかという点が議論されました。

・日本維新の会・斎藤議員の指摘と提案
NISAの資産の約6〜7割が海外資産で運用されている現状を問題視。「国民の貴重な資産が海外にばかり向かい、国内の成長資金が不足している」と指摘。その上で、フランスやイタリアの制度を例に挙げ、NISAに「国内投資枠」を設けたり、国内投資への優遇措置を検討するよう提案。

・片山さつき金融担当大臣の答弁
海外の投資信託が選ばれているのは「堅実なパフォーマンスを上げている」実績があるからとしつつも、「個人的には残念」との考えを示しました。国内投資を優遇する案については、将来的にあってもよいという議論があることを認めながらも、まずは現行制度の実績や国民の投資への習熟度などをもう少し見守りたいとの姿勢を見せました。最も望ましいのは、日本企業の価値が向上し、投資先として魅力的に選ばれることだと述べ、今後の議論に含みを残しました。

この「海外投資に資金が向かうのは問題だ」「残念だ」という一言。皆さんはどう感じますか?


スポンサーリンク

政治家が言う「国富の流出」とは?

まず、政治家が懸念する「日本の資産が海外に流出」とは何でしょうか。

ニュースを読むに、「国内経済のお金のフロー」という視点に立った主張です

本来なら国内企業に回り、日本の設備投資や雇用を潤すはずだったお金が、海外企業の成長のために使われてしまっている。これは国内経済にとっての「機会損失」であり、成長資金の「流出」だというロジック。

この視点自体は、国の経済を考える上で重要であり、間違ってはいません。自国の産業を育てたいと考えるのは、まぁ政治として当然出てくる意見かと思います。

一方で、経済学や会計のルールに基づくと、この主張は正しくありません。

海外投資は、資産である「日本円」を、同じく資産である「海外株式」に交換しているに過ぎません。国の資産の総量が、この瞬間に減るわけではないのです。

むしろ、海外の株式に投資して得た利益(配当金や売却益)は、最終的に日本の投資家のものになります。その利益が日本国内で消費されたり、別の日本の資産に再投資されたりすれば、お金は国内で循環することになります。

つまり、投資から得られる配当や利益は、将来の日本の国富を増やす源泉となります

政治家は国内の「お金の流れ」だけを見て「流出だ」と嘆いていますが、国全体の「資産の総量」を見れば、どちらかということ「未来への投資につながる」悪くない手段だと思います。


「残念だ」の前に、なぜそうなっているかを直視してほしい

国民の合理的な投資行動を「残念」と評する前に、なぜ多くの人が日本ではなく海外に投資先を求めるのか、その根本原因を直視し、正すことこそが政治の役割ではないでしょうか。

止まらない円安。円で持つだけで資産が目減りする現実

現在の日本が抱える最大の問題の一つが、構造的な円安です。海外の資産に比べて日本円の価値が下がり続けている状況で、資産の大部分を円建ての日本株だけで持つことは、あまりにもリスクが高い。インフレから資産を守るため、より価値の安定した外貨建て資産(=海外株式)に資金を移すのは、個人として当然の防衛策です。

政治が「残念だ」と言うべきは国民の選択ではなく、この円安傾向を是正できない自らの政策に対してではないでしょうか。

企業は海外へ。国内投資が日本人の豊かさに直結しない現実

グローバル化が進み、多くの日本企業が生産拠点を人件費の安い海外へ移しています。私たちが国内の企業に投資しても、その資金が海外の工場で使われ、現地の雇用を生むだけで、日本国内の豊かさに直結しないケースが増えています。

さらに言えば、AIサービスやクラウドサービスのように、今やビジネスに不可欠なツールの多くを海外企業に依存しています。私たちはサービスを受けるため、日々、海外へ対価を支払い続けているのです。

企業が国内で付加価値を生み、日本人を豊かにするような事業戦略を取るよう、税制や規制を通じて促すこと。 このようなことを政策として論議してほしいです。

まとめ

国民の投資行動は、経済状況を映す鏡です。オルカンに人気が集中するのは、多くの人が「日本の未来」よりも「世界の成長」に、より大きな可能性を感じているという、極めて正直な意思表示に他なりません。

それを「残念だ」と感情論で片付けるのは、問題のすり替えです。

政治に求められているのは、国民の選択を嘆くことではありません。
なぜそのようなことになっているかの本質的な課題に取り組み、日本という国そのものを「投資したい」と思える場所に変えていくことを切に望みます。


それこそが、NISAの資金を自然と国内に呼び戻す、唯一にして最善の道ではないでしょうか。

励みになりますので、ポチっとお願いします
にほんブログ村 その他生活ブログ FIREへFIRE(早期リタイア)ランキング

 

 

超おすすめ!! 管理人イチ推しのツール!!
FIREを目指す仲間のブログ記事を「まとめ読み」できるアンテナサイトを公開しました。毎日の情報収集にぜひお役立てください。
👉 FIRE ブログアンテナ はこちら
説明記事はこちら

【この記事を書いた人:モンチ】
資産2億でFIRE達成。投資歴25年の元サラリーマン投資家です。
インデックス投資で資産を作り、現在は「社債」で守りを固めています。

ブログでは書かないような小ネタをXで発信しています、気軽に絡んでください!
モンチのX(Twitter)をフォローする

ニュース
スポンサーリンク
モンチをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました