著者:モンチ(投資歴25年・運用資産2億円/インデックス×社債で完全FIRE)
今年のゴールデンウィーク、カレンダーを眺めて休みの計画を立てている方も多いのではないでしょうか。
今年は、有休を使わなくても5月2日(土)から5月6日(水)まで5連休を楽しめますね。さらに、4月30日(木)と5月1日(金)に休みを取れば8連休。もし5月7日(木)と8日(金)も休めればなんと12連休、極めつけに4月27日(月)と28日(火)まで休めば最大16連休という、夢のような長期休暇も可能です。

私も29年間サラリーマンをしていましたから、GW前カレンダーを見ながら「どうやって有休を繋ごうか」とワクワクしていた気持ちは痛いほどわかります。
でも、GWの最終日、あの内臓がよじれるような「憂鬱感」……あれは本当に辛いですよね。
この記事では、GW明けに「会社に行きたくない」と絶望している40代・50代の同世代に向けて、なぜそこまで憂鬱になるのかというメカニズムと、私が大企業で実践してきた「メンタル防衛術」、そして憂鬱のループから根本的に抜け出すための「資産形成の考え方」をお伝えします。
結論から言えば、あなたの心が弱いから憂鬱になるのではありません。この記事を読んで、少しでも肩の荷を下ろしていただければ嬉しいです。
なぜGW明けの会社は、あんなにも憂鬱なのか?
連休最終日の夜、布団の中で「このまま朝が来なければいいのに」と願った経験は、誰にでもあるはずです。この絶望感の正体については、いろいろと学術的な見解があるようです。
心理学から見る原因:「自己決定権の喪失」と「脳の疲労」
心理学の分野に「自己決定理論」というものがあるそうです。人間は「自分の行動や時間を、自分自身でコントロールできている(自律性がある)」と感じるときに幸福度が高まり、逆に他人にコントロールされると強いストレスを感じるという理論です。
参考:日本の人事部:自己決定理論とは
GW中は「いつ起きるか」「何をするか」をすべて自分で決められます。しかし、連休が明けた瞬間、その決定権が強制的に「会社」に奪還されます。この落差が、私たちの精神をゴリゴリと削っていきます。
また、「ツァイガルニク効果」という心理現象もあるそうです。これは「完了したタスクより、未完了のタスクの方が脳のメモリを消費する」というもの。連休前に終わらなかった仕事が脳の片隅にこびりつき、休んでいる間もその事柄が気になり続け精神的疲労を蓄積させるとのことです。
参考:Wikipedia:ツァイガルニク効果
【大企業員の実体験】連休最終日は引きこもり、睡眠不足で超鬱出社
偉そうなことを言っていますが、私自身、現役時代は本当にひどい有様でした。
GWの最終日が近づくにつれ、どんよりとした暗雲が心に立ち込めます。あまりにも気分が沈むので、例年「GWの予定は連休終了の1日前まで」に詰め込み、最終日はあえて家に引きこもって誰とも会わないようにしていました。
しかし、引きこもったところで憂鬱が晴れるわけではありません。「明日からまたあの満員電車か」「あの会議の準備、終わってないな」などと考え出すと、夜中まで目が冴えて全く眠れなくなります。
結局、生活リズムの乱れと極度の緊張感から、連休明け当日は寝不足のフラフラ状態。まさに「超鬱」の状態で、鉛のように重い体を引きずって出社していました。
大企業に29年勤めた私が実践!GW明けのメンタル防衛術
では、この理不尽な憂鬱とどう戦えばいいのでしょうか。真面目な40代・50代の会社員ほど、「連休明けだからこそ、シャキッと100%で頑張らなきゃ」と自分を追い詰めてしまいがちです。
私が29年間のサラリーマン生活の中で見つけた結論は、「真っ向勝負せず、斜めに構えること」でした。
連休明け最初の1週間は「リハビリ・流し期間」と割り切る
私がよくやっていたのは、連休明けのハードルを意図的に下げることでした。
出社した1日目は「今日はあくまでリハビリだから」と自分に言い聞かせ、周囲の同僚にも「今週1週間は流し期間でいきましょう」と半分冗談めかして宣言していました。
会社は「演劇の舞台」のようなものです。自分は「サラリーマンという役」を演じているだけで、心まで会社に捧げる必要はありません。期待値をあえて下げることで、自分も周囲もフッと肩の力が抜けるのを感じました。
生活リズム(特に起床時間)だけは絶対に死守する
メンタルを保つ上で最も効果的だった物理的な対策は、これに尽きます。「GW中も、起きる時間だけは普段の出勤日と同じにする」ということです。
連休だからと昼まで寝てしまうと、最終日の夜に必ず眠れなくなります。自律神経のリズムが狂った状態で会社に行くことほど、精神を削られることはありません。GWと言えども羽目を外しすぎず、朝の起床時間という「リズム」さえ守っておけば、連休明けのダメージは最小限に抑えられます。
「ピーク・エンドの法則」は無理に狙わない
ピーク・エンドの法則というらしいのですが、よくビジネス書などでは「記憶は最後の印象で決まるから、連休最終日こそ美味しいディナーを食べて最高の気分で締めくくろう」といったアドバイスを見かけます。
参考:Wikipedia:ピーク・エンドの法則
確かに理論上は正しいのですが、当時の私には無理でした。最終日はどうしても鬱な気持ちになるため、無理にポジティブを装って外食するより、自分の心に正直になって「引きこもる」のが正解だったみたいです。
「最終日は落ち込むものだ」と割り切って、好きな動画でも見ながら家で静かに過ごす。それも立派なメンタル防衛術だと思います。
憂鬱を根本から消す最強の処方箋は「会社の外」に軸を作ること
ここまで、直近のGW明けを乗り切るためのテクニックをお伝えしました。しかし、定年までこの憂鬱をあと何十回も繰り返すのかと思うと、気が遠くなりますよね。
実は私自身、GW明けの憂鬱が劇的に軽くなった転機がありました。それはある程度、資産形成ができ「FIRE(経済的自立と早期リタイア)」を意識し始めた頃です。
「いつでも辞められる」というカードが心を軽くする
ある程度まとまった資産が形成されてくると、「まあ、いざとなれば最悪いつでも辞められるしな」と、本気で思えるようになります。
そうなると、本当にメンタルが強くなります。上司から理不尽なことを言われたり、無駄なプレッシャーをかけられたりしても、心の中ではこんなふうに呟けるようになりました。
「それが何か? 私はこれ以上、身を粉にして頑張る気はないんですが?」
「社内の評価? ええ、全然気にしません。定時が来たらスパッと帰りますけど?」
ここまで開き直った考えに至れば、会社生活において何も怖いものはありませんでした。もちろん、表立って喧嘩を売るわけではありませんが (笑)。
私たちが会社に行くのが辛いのは、結局のところ「会社からの給料に100%依存しなければ生きていけない」という恐怖が根本にあるからです。会社の外に「もう一つの経済基盤」という軸を作ることこそが、サラリーマンにとって最強のメンタル安定剤になります。
派手な投資は不要。まずは「守りの資産形成」から
とはいえ、日々の仕事で疲弊している40代・50代が、仮想通貨やFXのようなハイリスクで一喜一憂する投資に全力を注ぐのはおすすめしません。メンタルを安定させるつもりが逆に寿命を縮めてしまいますし、何より休日の貴重な自由時間を、チャートに張り付いて消耗するのはもったいないですよね。
もちろん投資にはリスクが伴いますし、生活防衛資金(半年〜1年分の生活費)は絶対に現金で残しておく前提ですが、私のおすすめは、なんといっても「積立設定をしてインデックス投資をすること」です。
最大のメリットは、一度設定してしまえば「あとは何もしなくていい(ほったらかしでいい)」という点です。さらに、この手法はハリー・マーコウィッツらノーベル経済学賞を受賞した学者たちの理論(現代ポートフォリオ理論など)によって「合理的な正解」と裏付けられているものでもあります。忙しいサラリーマンにとって、これほど理にかなった投資法はありません。
とはいえ、「ほったらかしだと退屈で、どうしても自分でも投資をやってみたくなる」という気持ちもわかります。
そんな時は、資産の大半(コア)はインデックス投資でガッチリ守りつつ、ごく一部の余剰資金(サテライト)を使って、暇なときにFXなどで遊んでみる「コア・サテライト戦略」が良いと思います。
そして、疲れたり飽きたりしたら、またインデックスのほったらかしに戻ればいいだけです。実は私も、資産形成期にはこの戦略を採用して、うまく投資のモチベーションを保っていました。
さいごに
今回の記事のポイントをまとめます。
- GW明けの憂鬱は「自己決定権の喪失」が原因であり、あなたの甘えではない。
- 最初の1週間は「リハビリ・流し期間」と割り切り、100%を目指さない。
- 生活リズム(特に起床時間)だけは死守する。
- 根本解決は「資産形成」で、会社への依存度を下げること。
29年勤め上げた私から言えるのは、会社はあなたの人生のすべてではないということです。まずは「今日一日、適当にやり過ごす」ことから始めてみてください。そして、少し心が落ち着いたら、ご自身の「現金比率」や家計を見直すなど、小さな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
PS
さて、皆さんは今年のGW最終日や連休明けの朝、どんなふうにやり過ごす予定ですか?
皆さんの予定をぜひコメント欄で教えてください!


コメント
私は連休だけでなく、毎週月曜日が辛かったです。
新型コロナが始まってからは更にひどくなり、
平日は現場を走り回り、休日は家で現場で作れなかった資料作成…。
もちろんサービス&風呂敷残業です。
日曜日の夜は3時間も眠れれば良い方で、下手すれば一睡もできずに
出社する日もありました。仕事の事を考えだすと眠れない。
様々なストレスが原因で早期退職の道を選びました。これしか解決法が無かった。
50歳で無職になりもうすぐ2年が経ちますが、働いていた頃は時間貧乏だったと思う。
今は労働収入が無くなった代わりに時間持ちになり、心が豊かになりました。
仕事に左右されない、自分が求める事に時間を使える。幸せです。
終身雇用が死語となった今、若い人は30~40代でFIREできる時代にもなっています。
羨ましいと同時に、違う意味で「辛い時代に入ったなぁ」とも思いますね。