📚 このシリーズについて
このシリーズでは、50代で資産2億円を築きFIREを達成した私の実体験を公開します。2025年11月からの生々しい実感をお伝えします。
第1回:FIREの本当の目的とは?
第2回(本記事):FIRE直後に直面した3つの誤解と現実
第3回:FIRE後の資産を守る!バケツ戦略と債券ラダーの実践
第4回:FIRE前に準備すべきこと
「自由」を手に入れた。その先に待っていたものは?
2025年11月、私はついにFIREを達成しました。しかし、手に入れた「自由」には想定内と予想外の両方の側面がありました。
自由とは、単に「何もしなくていい」ということではなかった。
FIRE達成後の3ヶ月で気づいた「自由の本当の意味」をまとめました。退職を検討している方の参考になれば幸いです。
【真実1】時間の自由は「暇」との戦い|FIRE後に日常を再設計すべき理由
FIRE前は「働かなくていい=毎日好きなことができる」と思っていました。しかし、実際に仕事から完全に離れてみると、意外な感情が出てきます。
- 「今日は何をしよう?」
- 「これをやって意味はあるのか?」
私も会社を辞める前に想定していましたが、自由になったはずなのに、迷う時間が増える。
これはFIRE経験者なら、かなりの確率で通る道だと思います。
趣味三昧は一時的
会社を辞めたら旅行に読書に趣味三昧……そんな生活が待っていると期待していました。実際、FIRE直後は、友人との飲み会や妻との旅行、映画鑑賞の頻度が確かに増えました。
しかし、それを毎日行えるわけではない。
会社員時代は日々のリズムが強制され、たまの休日を楽しみにする。
しかしFIRE後は、イベントのない「何気ない日常」の過ごし方を考えなければなりません。
また、ネットで動画、スマホゲーム……会社員の時はあこがれていたことも、いざ自由にやってみると「ゲーム三昧ってどうなの?」「生産性がないのでは?」とすぐに自問自答が始まります。
やることが無限にあるようで、実は「やらなくてもいい時間」が延々と続く。「時間の自由になった結果、日常を設計する必要が出てくる」
この「日常をどう設計すればいいか」を退社前にあらかじめ考えておく必要があります。
日常を設計する:私の場合
私の場合は、会社を辞める1か月ほど前からブログ運営をスタートしました。(昔もやってましたが、忙しくて数年でとん挫しました。でも楽しかった記憶があったので)。
それ以外でも:
- 体を動かす系:ウォーキング、ジム
- 学ぶ系:本を読む、投資・経済ニュースを毎日同じ時間にチェック
- 生活系:掃除、食事などを真面目にやる
- 社会接点系:なじみのカフェに決まったタイミングに行く
- 創作系:日記を書く
などを習慣化させると、「何もしなかった一日」感はほぼ消えるのではないかと思います。
【真実2】経済の自由は「不安」を消さない|資産2億円でも支出が怖くなる理由
FIRE後のお金の不安を一言で言うと、「お金が増えなくなった瞬間から、意味が変わる」です。
- 会社員時代は、「働けば入ってくる」「失敗しても来月の給料がある」でした。
- FIRE後は、「お金は入ってこない」「基本は取り崩しで、減るのが前提」「判断ミス=即ダメージ」となります。
この構造の変化が、地味に不安を生みます。
数字上は足りているのに不安が消えない
- シミュレーション上は問題なし
- 計画通り資産運用している
- 生活費も抑えている
でもなんとなく不安が消えないのは、将来はわからないこと。
これらの計画は過去のデータに基づいたものです。そのため、「未来は誰にもわからない」という不安が消えることはありません。。
対策がないと支出が「敵」に見え始める
最近パソコンを新調しましたが、購入ボタンを押す前に一瞬躊躇しました。冷静に考えて計画内なので問題ないとGoしましたが、現役時代にはなかった感覚です。
ライフプラン計算では100歳まで資産が持つことを確認していても、お金の計算上は問題なくても、不安がゼロになるわけではありません。
この不安を軽減したのは、使っていい費用もこれだけと明示的にシミュレーションの中に入れたことです。
私の場合は50万円は好きに使っていいとしてます。「50万円も趣味に使うなんて」と思うかもしれません。しかし、FIRE後の最大の敵は「節約しすぎて生活が惨めになり、再就職を考え始める」ことです。この50万円は、FIREを継続するための「必要経費」と位置付けてます。
リスク耐性が極端に下がる
現役時代は給料もあるので、暴落すれば全力買いとか無理な戦略も平気でやれました。しかし今は失敗はNG。ライフプランで計画した通りの保守的な資産運用になっています。
投資理論では「キャッシュイズトラッシュ=現金はゴミ」と言われることもありますが、現在は、現金や債券なども重要な資産として位置付けて、守りのポートフォリオを運用してます。この戦略により、「短期的な市場変動は関係ない」という心の余裕が生まれました。
人間関係の自由は「役割の喪失」|移住で失敗した私の後悔とブログの救い
嫌な上司と顔を合わせなくていい。
FIREを志す人の中には、今の人間関係をリセットしたいと願う人も多いでしょう。私も会社を辞めた直後は日々晴れ晴れした気持ちでいました。
「社会との関係性が断線した感覚」は別の問題にすり替わる
しかし、次第に「誰からも期待されない」という寂しさが募ります。社会的な役割を失った喪失感です。
この役割の喪失は言語化しづらいので「暇すぎる」「将来が不安」「なんとなく落ち着かない」と別の問題にもつながるような気がします。
私の失敗:人間関係のリセット
振り返ると、この部分について私は失敗したと思います。
私はFIREを機に、通勤等を気にせず住みたい土地へ引っ越しました。その結果、これまでの地域的なつながりが一気にリセットされました。
- 会社の同僚との関係 → 薄れていく
- 地域とのつながり → ゼロからスタート
- 地元の友人 → しょっちゅう遊べるわけでもない
前の住居ではなじみの店ができて、店主さんとちょっと世間話をしたりしていましたが、今はまだなじみの店を見つけられずといった状況です。
唯一の成功:ブログは役割の仮住まいに
私の場合、これはかなり大きいです。
- 情報を書く人
- 考えをまとめる人
- 経験を共有する人
という役割が付き、「私の記事を待っている誰かがいる」という構造が、役割喪失の空白を埋めてくれました。
まとめ:FIRE後の「自由」の本当の意味
1. 時間の自由 → 日常の設計が必要
対策:退社前に日常を設計。複数の習慣を作る
2. 経済の自由 → 新しい不安が生まれる
対策:使っていい金額を明示。保守的な資産運用
3. 社会的関係の自由 → 役割の喪失
対策:新しい役割を作る。
つの自由には、それぞれ裏の顔があります。それでも事前に設計しておけば、充実した生活を送ることは十分に可能です。



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