なぜ私は「儲からない債券」に投じるのか?

債券投資をする理由 投資の基本

「S&P500やオルカン(全世界株式)だけでいいじゃないか」
「債券なんて利回りが低くて、資産形成の足手まといだ」

投資ブログとかSNSを見れば、こうした意見を多く見かけます。「過去のデータを見ると長期的には株式のリターンの方が明らかに高い」、そういう意見があがるのも当然だと思います。

それでも、私の資産の約半分は「債券」で占められています。具体的には、個人向け国債、社債、地方債などを組み合わせて保有しています。

現在は株価が高く少しバブルのような環境との認識もありますが、これほど大きな割合を、あえてリターンの低い債券に振り向けているのかについて、過去の暴落経験を交えて記事にしたいと思います。

  

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【理由1】「暴落時のメンタル」こそが投資の最大のリスクだから

実は私、2008年のリーマンショックを経験しました。

あれから年月が経ちましたが、当時の恐怖は今でも忘れられません。2007年には1万8000円台だった日経平均株価は、2008年秋のショックを経て、翌2009年3月にはバブル崩壊後の最安値である7,000円台にまで叩き落されました。ピーク時から見れば約60%の下落です。

自分の資産が猛烈な勢いで溶けていく画面を見て、正直、精神的にかなり参りました。

当時、私は投資の勉強に熱中しており、「長期投資の重要性」を頭では理解していました。そのおかげで、何とかパニック売りをせず、震える手で安値を買い進めることができましたが、それは綱渡りのような心理状態でした。

投資で一番大事なのは「メンタル」だった

この経験で痛感したのは、「投資で一番大事なのは知識でも銘柄選びでもなく、メンタルだ」ということです。

長期投資や分散投資、アセットアロケーションの組み方など、過去データを使い多くの経済学者や知識人たちが「こうやれば投資に勝てる」という研究結果を出しています。

しかし、それも正しく実行できなければ何の意味もない。

アセットアロケーションを正しく組んで、毎月積み立てて投資しているという正しい行動をしていたとしても、暴落に怖くなって撤退してしまえばまったく意味はありません。市場に居続けるメンタルこそが重要なのです。

何度も言うようですが、メンタルが重要です。

過去20年以上投資をしてきて痛感するのは、「どこまでの暴落までならば自分は耐えられるか」というリスク許容度を知ることに尽きるということです。

もし当時、資産のすべてが株式だったら、私は恐怖に負けて市場から逃げ出していたかもしれません。

「どんなに株が暴落しても、絶対に傷つかない資産が手元にある」

この安心感こそが、正常な判断力を保ち、投資を継続するための唯一の命綱になります。私がポートフォリオの半分を債券にするのは、自分のメンタルを守るための「必要経費」と思ってます。

  

【理由2】債券は「高機能な貯金」とも考えているから

私は保有している「個人向け国債」や「地方債」などを、株式と比較する投資商品とは見ていません。これらは「銀行預金の上位互換」であり、「最強の待機資金置き場」という位置づけです。

今の時代、メガバンクに現金を預けても金利はほとんど付きません。

特に、個人向け国債を活用すれば:

  • 金利が高い: 定期預金よりも有利な利回りが確保できる
  • 安全性が高い: 日本政府が破綻しない限り元本が戻ってくる
  • ペイオフ対策: 1000万円を超える資産でも全額保護される

「株 vs 債券」でリターンを比べると債券は見劣りします。

しかし、「ただの現金 vs 高機能な債券」で比べれば、ジャンク債のようなものはだめですが、国債などで運用するのも悪くないと思います。私は生活防衛資金以外の「現金の置き場所」と考えれば債券投資もありかと思います。

 

【理由3】暴落時に「買い向かう」ための弾薬になるから

株式投資で利益を出す方法は何でしょうか? それは「みんなが悲観して株価が暴落している時」に買うことです。リーマンショックの底値で買えた人が大きな利益を得たと思います。

もし資産の100%を株で持っていたら、暴落時には資産が激減しており、安くなった株を買う余力がありません。しかし、債券や現金を持っていれば話は別です。

株が大暴落した時、価値の変わらない国債や、満期を迎えた社債の資金を使って、バーゲンセールになった株を買い増すことができます。

「攻め(株)」の調子が悪い時に、「守り(債券)」を切り崩して攻勢に出る。

この柔軟な対応ができるのは、値動きの違う資産を持っている人だけの特権です。

  

まとめ

私が債券を保有する理由を改めてまとめます。

  1. 心の安定剤として(暴落時の狼狽売り防止)
  2. 高機能な貯金箱として(現金の保管場所)
  3. 暴落時の買い増し費用として(リバランス用資金)

株式は「攻め」の投資、債券は「守り」の投資といわれてます。株式投資は好景気なら大勝しますが、リーマンショック級の不況が来たときに取り返しのつかない場合があります。

資産形成は20年、30年と続く長い戦いです。

「大勝ち」するよりも「絶対に退場しない」こと。

それが、私が「儲からない」と言われる債券を、資産の半分程度保有し続ける理由です。

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